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四柱推命

五行図における天干星の過不足

 四柱推命学の五行図において大切な事は、五行のバランスが取れている事である。五行のバランスが偏ると運勢が偏る事になり、 性格や運勢に問題が起きたり、人生において凶運が現れる事になる。

 そして、五行図において、1ヶ所に星が4つ以上かたまる事を太過と言う。逆に五行図において、1ヶ所に星が無い場合を不足又は不及と言う。 ここでは、天干星の五行図における太過と不足について説明する。
天干星の太過による性質と運気
比肩星の太過
 五行図の比肩星の所に、4つ以上の星がある場合を言う。

 個性が強くマイペースである。言い換えれば、良い意味でも悪い意味でも我が強く頑固であるという意味である。協調性に欠けるため、 基本的には人間関係も不得手である。ただ、運勢的な根っ子がしっかりしているという意味なので、多少の雨風が吹いても簡単に倒れることがなく、 困難や迫害にもめげず打たれ強い性格となる。平和な時には問題児的存在でも、いざ鎌倉という非常事態に力を発揮する人が多い。

 比肩星が強いことから、親元や故郷を離れた方が、運の発展がある人が多く、海外で活躍する場合もある。
食傷星の太過
 五行図の食傷星の所に、4つ以上の星がある場合を言う。

 非常に感受性が強く、神経過敏で四柱によっては精神面が安定せず、ノイローゼや精神病、躁鬱、ヒステリーの症状が出る場合もある。 特に幼少年時に心に傷を負い、心的外傷後ストレス障害などになりやすく、それが人生やその人の性格等に大きな影響を与える。霊能者能力を持った人も多くいる。 幼少年時に穏やかな環境で生活し、愛情豊かに育ち、また倫理観をしっかり教えられていれば、持ち前の繊細さと特殊な才能が開花する。

 また、精神面ではなく、体にメスが入ったり、怪我や事故に会うこともある。女性の場合は、夫の星である官星を尅す事になるので、夫運は良いとは言えない。
財星の太過
 五行図の財星の所に、4つ以上の星がある場合を言う。

 財の太過を多財身弱とも言い、財多くして流れるとする。財の管理運営の為にはしっかりとした比肩と食傷星が必要ですが、財星ばかりが多いと、 比肩もエネルギーを吸い取られて弱くなってしまい、金銭感覚の甘さからお金が却って流れてしまう事になる。このような星の人は金銭管理をしっかり学ぶ必要がある。

 特に男性の場合には、性格的に迫力がなく優しい人が多く、大人しく、人の好いところがお金を流してしまう傾向がある。 また、逆に太過しすぎるとお金に対する執着から、金銭トラブルや中には横領事件を起こしているケースもある。

 女性は、扶養の義務が発生し、宿命的に親や親族を面倒を見なければならなくなる場合がある。
官星の太過
 五行図の官星の所に、4つ以上の星がある場合を言う。

 責任感と正義感が強いのは良いが、カッときやすく、瞬間湯沸器的なところがある割りに、気が小さいところもある。 物事に筋を通そうとするので、曲がったことが嫌いである。。日干が、太過した官星から尅されている形になっているので、 年中何かに追いたてられるような忙しさがあり、じっとしている事が難しい。一見大人しそうだが、プライドが高いので、 自分のプライドを傷つけられると突然噛み付くことがある。好き嫌いもハッキリしているので人間関係は上手とは言えない。 敵やライバル、足下をすくう人が現れたりする。女性は嫁姑の関係に注意が必要で、同居する場合はトラブルが多くなりやすい。

 官星は社会性や職業を意味するので、住居や会社を転々とすることがあり、同じ会社でも転勤族となって勤務地を転々とするということがある。 女性の場合には官星は夫や男性を意味するので、離婚再婚が多く、一度の縁では収まらない事が多く、特に天干星に偏官・正官が出ている場合には、 離婚再婚を繰り返す女性が多いようである。相性的には、傷官の強い男性や官星の強い男性とは長続きしにくいので、相性のよい結婚をすることが大切である。
印星の太過
 五行図の印星の所に、4つ以上の星がある場合を言う。

 印星の太過を多印身弱とも言い、考える星である印星が多い為に、理屈が多くアレコレと考え過ぎて優柔不断になりやすいようである。 時にはくどくなり、歳を取るにつれて説教調で口うるさくなりやすい傾向がある。男性の場合には迫力に欠け、印象的には優しい感じを受けるが、 印星は比肩星を生じ強める星なので、内面には頑固で意外と人の意見を聞いているようで聞いていない人が多いようである。

 また、考え過ぎから先行きの不安感が、いつもまとわりついている場合が多く、考えるだけで行動に移さないため、発展が遅れることが多い。 若い頃から若年寄的な人も多く、また印星は母親を意味するので、母親と関係が深かったり、年上の女性に人気があったりする。
天干星の不足による性質と運気
比肩星の不足
 比肩は日干なので最低1つはある。全体として比肩星に当る所に1つ~1つ半程度しかない場合、比肩星の不足になる。

 我(比肩)が弱いということは、人は好いのだが周囲に影響されやすく、人に利用されやすいものである。 大きなお金を管理する能力にも欠け、なまじ大金が入ると無駄遣いをしてしまう傾向にある。

 また困難にぶつかった時に、それを切り抜けて行こうとする気概が不足していることが多く、困難をさけ抜け道を探してしまう傾向にある。
食傷星の不足
 食傷星の場所に星がない事を言う。

 食傷星は財を生む星なので、食傷星の場所に星がないということは、財をつくったり財を増やしたりする能力に欠ける傾向がある。 従って商売などのビジネスには向かないと言っても良い。金銭的には商才で儲けるというより、汗を流し努力して儲けるというタイプになる。
財星の不足
 財星の場所に星がない事を言う。

 財星に星がない事を財の免疫がないと表現する事がある。財に免疫がない人は、財星の流年や大運のときには、 お金が入って来ても最後にはお金が残らないということになる。基本的にはお金に淡白で余り執着心はない。手元にお金がなくても、 何とかなると思って生活している人が多いようである。

 また、財星は家庭性や愛情を意味するので、ここに星がないということは家庭性が薄いということになる。 男性の場合は、財星は妻(女性)を意味するので、妻運が弱いということになる。
官星の不足
 官星の場所に星がない事を言う。

 官星は責任感や社会性を意味するので、ここに星がないということは、責任感に欠けたり、社会的地位や名誉に縁がない、 または関心がないということになり、組織の責任者や管理者には向かない。一時的に流年や大運で官星が出ている時には、責任者になったとしても、 その時期が過ぎるとその位置を外れたりする。もし比肩星も弱いと、行動力に欠けてしまう事になる。

 女性の場合は、官星は夫(男性)を意味するので、夫運が弱かったり、夫に対して不満を募りやすかったりする。 男性の場合は、官星は子供という意味なので、子供との縁が薄かったり、子供運が弱かったりする。

 官星は自分(比肩)を尅する星のため、これが無いということは、敵を作らないとか敵が少ないと見る事もできる。
印星の不足
 印星の場所に星がない事を言う。

 印星は考える星なので、ここに星がないということは、じっくり物事を考えて行動することが苦手で、粘り強さにも欠けたりする。

 また、印星には人からの援助や引立てという意味もあるため、ここに星がないということは、人からの援助や助けを期待しにくいという事になる。 そして印星は、母親という意味もあるので、母親からの助けを期待できないと捉えても良い。