特殊 |
作用が大きい神殺 |
天徳貴人 |
先祖の徳により、災難や災厄から守られる大吉星であると言われ、大難を小難にする力があり、幸運に導く力もある。 しかし、天徳貴人があるから問題が起きないわけではない。利用の仕方は、商談や交渉を行う時など相手より有利に話を進めたい場合に、 自分が持っている天徳貴人を探し、その天徳貴人の日に交渉などを行えば良い。 |
月 天徳 天徳合 支 貴人 子 : 巳 申 丑 : 庚 乙 寅 : 丁 壬 卯 : 申 巳 辰 : 壬 丁 巳 : 辛 丙 午 : 亥 寅 未 : 甲 己 申 : 癸 戊 酉 : 寅 亥 戌 : 丙 辛 亥 : 乙 庚 |
求め方は生まれた月支から求める。そして天徳合(天徳貴人と干合または支合したもの)も天徳貴人として判断する。
たとえば、生月支が「亥」の人は、天徳貴人が「乙」と「庚」になる。 ○各柱の働きの強弱は、月柱が一番強く、次に時柱、その次に日柱である。年柱は天徳 貴人があっても作用が弱いため、天徳貴人があるとは判断しない。 ○強さの順序は、1番乙庚、2番壬丁、3番戊癸、4番丙辛、5番甲己、6番寅亥、巳申である。 比肩星に付いた天徳は七割の働きと判断する。つまり効果が薄いという事である。 ○天徳貴人は地支が死、墓、絶のような休囚運でも効果が弱いという事はない。 |
羊刃 |
羊刃は運気に波乱をもたらす凶星である。障りと捉えても良い。また比肩の凶面と思えばわかりやすい。
ただ羊刃は官星の下に付くと悪い面が抑えられ、かえって運気が安定する場合が多い。比肩や劫財、敗財の下に付く羊刃は比肩星がさらに強くなり運勢が崩れる。 四柱に羊刃が二つ並んでいる場合は、時によって大きく運勢が乱れる。四柱に羊刃を持っていて、大運と流年共に羊刃が現れた場合は、 事故や病気などの大きな問題が起きる。四柱に劫財・羊刃が二つある場合は、太く短い人生になりやすい。 簡単にまとめるならば、性格が激しく運命に波乱が多い。ただ官星と印星に付く場合はその限りではない。 |
日干 羊刃 甲 : 卯 乙 : 辰 丙 : 午 丁 : 未 戊 : 午 己 : 未 庚 : 酉 辛 : 戌 壬 : 子 癸 : 丑 たとえば日干が「甲」の人は、羊刃が「卯」になる。 日干が「乙」の人は、羊刃が「辰」になる。 |
帝旺羊刃 |
今までは帝旺と羊刃を別々に学んだが、ここでは帝旺・羊刃について学ぶ。 羊刃が四柱にある場合は、性格が激しく運命も波乱が多い。特に日干が陽干の場合は帝旺となり、これを「帝旺羊刃」と言う。 帝旺は突き進んで失敗する意味があり、思い切って行動した事が失敗につながったり、つまらない物に投資して失敗したりする星である。 四柱において、帝旺羊刃の働きの順番は次のようになる。 ①時上の帝旺羊刃 ・・・ 1番良くない。 ②年上の帝旺羊刃 ・・・ 2番目に良くない。 ③月上の帝旺羊刃 ・・・ 3番目に良くない。 ④日支の帝旺羊刃 ・・・ 4番目に良くない。 ○帝旺羊刃が四柱に二つある人は、夫婦間の問題に十分な注意が必要になる。 ○傷官・帝旺羊刃は、怪我や事故などの問題が出て来る。 ○敗財・帝旺羊刃は、畳の上で死ねない。事故や他殺の可能性あり。 ○女命で、月上・比肩・帝旺羊刃は、早く結婚して失敗しやすい。遅く結婚した方が問題は少ないように思われる。 ○印綬・帝旺羊刃は、夫の権威を奪いやすい。 ○偏財と正財が並び、帝旺羊刃が付くと、奥さんを愛さないで妾を愛する。家庭が不安定。 ○四柱に偏財・帝旺羊刃があり、大運や流年に偏財・帝旺羊刃が現れると健康や生命の問題が起きやすい。 ○月上に偏財・帝旺羊刃は、偏財が落ち着かないと判断し、お金が入ってもだまされて、お金が全部流れてしまう。一生お金が止まっていないと言う事である。 ○冠帯・羊刃が二つあると、急激に悪化したり、急激に上昇したりする。(参考) ○四柱に、財、官、印の三つ揃っている人は、羊刃の悪さが半減する。 また、羊刃と干合・支合・三局する場合も羊刃の働きを弱める。 |
魁ごう |
日柱に、戊戌、庚辰、庚戌、壬辰のいずれかが出ているものを、魁ごう日生まれと言い、一番になれる、高貴、高位、文筆、文武両道を意味する。
社会的には事業家、作家、スポーツマン等、闘争的な分野で大きく発展したり、二つの事を同時に行ったりする。
しかし不慮の災難に遭いやすい。ただ家庭的な女性の場合は余り問題ない。 特に傷官や敗財の帝旺・羊刃が重なったら要注意である。成人する前に一旦親元から離れて暮らさないと、片親が早く亡くなる事がある。四柱に財星と官星が共に並ぶと運気に波乱が生じる。 |
空亡 |
空亡とは読んで字のごとく「空しく亡ぶ」である。運気的に八方塞がりの状態になってしまうと言われている。 空亡の事を別名で天中殺と言うが、この言葉は『算命術』(中国の殷王朝の頃に鬼谷子が考案したと言われる)で用いられており、空亡の中国名である。 一般的には日柱に現れるものを言う。それでは空亡の作用を説明する。 |
A:空亡の流年、月、日、時間には新規の事を手がけたり、引っ越ししてはいけない。 例えば、日柱が乙未の場合、空亡は辰巳となる。 B:食神が空亡すると(女命の場合、食傷は子供を意味する)女性は流産したり、子供との縁が薄くなったり、子供自身が幼少期に病弱であったりする。 C:四柱の吉星(食神、財星、正官、印綬)が空亡すると福分が薄くなる。 D:四柱の凶星(比肩星、傷官、偏官、偏印)が空亡すると凶意が弱まる。 E:日柱干支の空亡が年柱にあると、親との縁が薄くなったり、実家を離れて暮らしたりする。 F:日柱干支の空亡が月柱にあると、兄弟姉妹や友人との縁が薄くなり、協助を得られない。 G:日柱干支の空亡が時柱にあると、子供縁が薄くなる。 空亡にもいろいろなものがある。新四柱推命学 高木乗著 参照 《互換空亡》 「日柱と年柱」、「日柱と時柱」とがお互いに空亡し合う場合や、男性の日柱と女性の日柱とがお互いに空亡し合うような場合を言い、 離婚率が高いとされる。ところが、四柱中に干支合、支局、冲などが空亡の支となればその作用がなくなる。 《同一空亡》 これは互換空亡とは反対で、男女二人共日柱の空亡が同一の場合は分かれないカップルと見なす。 《三空》 年柱から見て、月、日、時支が空亡する場合を言う。これがあるとトントン拍子に出世すると言われる。 《四大空亡》 生日の干支が甲子、甲午、甲寅、甲申の四つを言う。これを持つ人は短命であると言われる。 《截路空亡》 運命の進む道が水に遭ってさえぎられてしまい、後一歩と言う所で行き詰まってしまうと言われる。星の見方は次の通りである。 ●甲または己日生まれで、生時が申または酉である。 ●乙または庚日生まれで、生時が午または未である。 ●丙または辛日生まれで、生時が辰または巳である。 ●壬または丁日生まれで、生時が寅または卯である。 ●戊または癸日生まれで、生時が子または丑である。 《空亡填実》命式中に空亡があり、それと同一の干支が流年で廻って来た時を「填実」と言い、その年は空亡しません。 この空亡をあたかも運命を左右する重要な星であるかのように捉えている人がいますが、決してそんな事はありません。あくまでも参考程度にしておいて下さい。 |
刑冲破害 |
冲 |
三刑 |
自刑 |
干支の力量 |
干支の組み合わせによって、その干支事態の力量に強弱が生じる。これは四柱の中で一つの柱のみで見た力量であって、他柱との組み合わせとは無関係である。 |
専旺干支 |
天干と地支が同一の五行からなる干支の柱で、しっかりと大地に根を下ろしているようなものである。
この天干地支の結び付きは非常に強く、例えば冲や尅を受けてもつぶれにくい強さがある。地支が比肩星の気を帯びる。 専旺干支は次の12種類である。 【木 = 木】 甲寅、乙卯 【火 = 火】 丙午、丁巳 【土 = 土】 戊辰、戊戌、己丑、己未 【金 = 金】 庚申、辛酉 【水 = 水】 壬子、癸亥 |
扶干干支 |
地支が天干を生じる関係となっている干支。専旺干支ほど強くないが、それに次ぐ強さがある。地支が印星の気を帯びる。 扶干干支は次の12種類である。 【木 ← 水】 甲子、乙亥 【火 ← 木】 丙寅、丁卯 【土 ← 火】 戊午、己巳 【金 ← 土】 庚辰、庚戌、辛丑、辛未 【水 ← 金】 壬申、癸酉 |
漏干干支 |
天干が地支を生じる関係となっている干支。天干は地支に気を漏らしている分、天干は弱まる。地支が食傷の気を帯びる。 漏干干支は次の12種類である。 【木 → 火】 甲午、乙巳 【火 → 土】 丙辰、丙戌、丁丑、丁未 【土 → 金】 戊申、己酉 【金 → 水】 庚子、辛亥 【水 → 木】 壬寅、癸卯 |
蓋頭干支 |
天干が地支を尅する関係となっている干支。天干が地支を尅している分、天干は弱まる。地支が財星の気を帯びる。 蓋頭干支には次の12種類である。 【木 →× 土】 甲辰、甲戌、乙丑、乙未 【火 →× 金】 丙申、丁酉 【土 →× 水】 戊子、己亥 【金 →× 木】 庚寅、辛卯 【水 →× 火】 壬午、癸巳 |
截脚干支 |
地支が天干を尅する関係となっている干支。天干が地支から尅されているため、最も弱い関係である。地支が官殺の気を帯びる。 截脚干支は次の12種類である。 【木 ×← 金】 甲申、乙酉 【火 ×← 水】 丙子、丁亥 【土 ×← 木】 戊寅、己卯 【金 ×← 火】 庚午、辛巳 【水 ×← 土】 壬辰、壬戌、癸丑、癸未 |
三土 |
三土とは、四柱中の十二支に土用(辰戌丑未)の地支が3つ集まる事をいう。4つ集まった場合には「四土」ともいう。
三土は、人生に波乱があると言われている。未丑辰戌とバラバラの三土の方が良くないとされるが、実際には四柱如何によるものである。三土よりも、四土の方が良くない。 また、丑戌未の場合には、無恩刑(恩義無き刑)にもなる。 |
比肩星の三土 |
極端に凶事が現れてきやすく、性格も我がままで、人間関係に問題が出やすいものである。また、金銭絡みのトラブルにも注意が必要。 ただ時として、個性の強さがあるために、一部からカリスマ的人気を得ることもある。比肩は分離を意味するので、 生き別れや死に分かれの意味となり、愛する者との別れが多くなる。 |
傷官星の三土 |
ヒステリックで、中には異常な嫉妬心を持つ場合がある。女性は、早くに未亡人になったり、夫の問題、結婚問題が起こりやすい。 |
財星の三土 |
お金が流れやすくなかなか貯まらない。四柱によっては、財に恵まれることもあるが、その場合でも金銭トラブルに巻き込まれたりする。 |
官星の三土 |
会社や職場、住居などの定着性が悪く、転々としやすい。社会的なトラブルや事件に巻き込まれたり、逆に事件を引き起こしたりすることもある。 正義感や曲がったことが嫌いというものは長所であるはずだが、三土になることによって、それが凶事に結びついてしまう可能性が高くなる。 時として冤罪を被ることもある。 |
印星の三土 |
どれにするか、何をするかなど、物事を決める時に迷うことが多くなり、気持ちがすっきりしない事も多くなる。 また、病気にかかりやすかったり、怪我をしやすかったりする。 |
亡神と劫殺 |
亡神(ぼうしん) |
身体の気を洩らすので、疾病や内部からの災厄を暗示している。四柱に亡神を重ねて見る場合には、金運が不安定になるとされている。
また、三つあると犯罪や性病などの悪疾に悩まされやすくなる。しかし、建禄の象意から四柱が良ければ、運気は安定するとも言われている。 殺人事件や傷害事件の犯人や被害者で、事件発生時の行運に「亡神」が出ていることがよくある。 |
劫殺(ごうさつ) |
劫殺は、破財、損失、口舌、不和を司る星である。交通事故や山岳遭難事故等の外部からくる災難も暗示している。 劫殺を重ねて見ると、お金の執着が強くなったり、或いは盗癖が出る場合もある。三つ重なると凶暴性が出て、財星が妻を意味することから、妻を尅す事になる。 また、劫殺が亡神と同柱することは忌むことである。大運や流年に劫殺が重なると、事故や災難に遭遇しやすいので注意が必要である。 |